保育園・幼稚園に行きたがらないのはなぜ?行きしぶりの原因と対応

保育園しぶりに寄り添う親子 子育て

「保育園に行きたくない」「幼稚園を休みたい」と子どもに言われると、どう対応すればよいのか迷いますよね。泣いて嫌がる姿を見ると「かわいそうだから休ませた方がいいのかな」と思う一方で、仕事がある日は遅れるわけにもいかず、焦ってしまうこともあるでしょう。

園では楽しく過ごしていると言われるケースも多く、「本当に行きたくないのかな」と疑問に感じる方も少なくありません。本記事では、子どもの行きしぶりについて解説します。家庭でできる対応や、休ませるか迷ったときの考え方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

保育園・幼稚園に行きたがらない原因

玄関で寄り添う母子

保育園・幼稚園に行きたがらない原因は、子どもによってさまざまです。保護者と離れる不安や園での出来事、環境の変化、疲れなどが影響することもあります。まずは、よくある原因を見ていきましょう。

保護者と離れたくない

私が保育現場で見てきた中では、登園を嫌がる理由として最も多かったのが、保護者と離れることへの不安です。家を出発するときから泣いて抵抗するケースもあり、「登園が遅れます」と連絡が入る家庭も少なくありませんでした。

特に、入園直後や長期休みのあとは、保護者と離れることへの不安が強くなる傾向があります。園生活に慣れるまでの期間には個人差があり、私が関わった子どもの中には、5か月ほど毎朝別れ際に泣き、最初の3か月ほどは登園後も泣いて過ごしていた子もいます。

対策

まずは、明るく送り出してあげましょう。泣いて嫌がる姿を見ると、心が痛むかもしれませんが、登園時はできるだけ普段どおり接することが大切です。

「帰ったらホットケーキを作ろうね」「お迎えのあとに買い物へ行こうね」など、帰宅後の楽しみを伝えるのもおすすめです。登園時は、ハイタッチやハグなど別れの挨拶を決め、長引かせず先生に任せます。

先生との信頼関係やお友達ができることで、園での居場所が見つかり、次第に登園がスムーズになります。

急に行きたくないと言うようになった

これまで楽しく通っていた子どもが、急に「行きたくない」と言うようになった場合は、園で最近起きた出来事が関係していることがあります。運動会や発表会の練習、苦手な活動、お友達とのけんかなど、きっかけはさまざまです。

なかには、先生に強く注意されたことをきっかけに、登園を嫌がるようになるケースもあります。

対策

急に行きしぶりが始まった場合は、まず原因を知ることが大切です。子ども本人の話だけでなく、担任の先生に最近の園での様子を聞いてみましょう。ママ友との会話から、子ども同士のやり取りや園での出来事が分かり、原因を絞る手がかりが見つかることもあります。

原因が分かれば、必要に応じて担任と対応を相談しましょう。家庭でフォローするだけでなく、園での関わり方や活動の進め方を見直してもらうことも必要です。

園での出来事が原因だと感じても、「先生に言いにくい」と遠慮せず、気になることは相談してみてください。

環境や家庭の変化があった

保育園や幼稚園に行きたがらなくなったときは、園や家庭で起きた環境の変化が影響していることがあります。

入園や進級、クラス替え、担任の変更では、先生やお友達との関係が大きく変わります。また、兄弟が生まれると、「お母さんを取られた」と感じたり、自分への関心が減ったように感じたりする子もいます。

私が関わった子どもの中には、兄弟が学校を休んでいる姿を見て、「自分だけ園に行くのはずるい」と感じ、登園を嫌がるようになったケースもありました。

このように、園だけでなく家庭での変化も、子どもが保育園や幼稚園に行きたがらなくなるきっかけになります。

対策

環境の変化が原因の場合は、まず元の状況に戻せるか、家庭でできることがないか考えてみましょう。

一方で、進級や担任の変更、兄弟の誕生など、元に戻せないことも多くあります。行きしぶりが続くと、子どもがかわいそうに感じて休ませる家庭もありますが、新しい環境に少しずつ慣れていくことも成長のひとつです。担任の先生と家庭での様子を共有しながら、しばらく見守る姿勢も大切です。

また、兄弟の誕生による寂しさが影響している場合もあります。「お兄ちゃん・お姉ちゃんなんだから」と我慢を求める言葉かけは避け、「これお願いしてもいい?」「助かったよ」など、上の子にも意識して声をかけてあげましょう。

園生活の疲れがたまっている

園生活は、子どもにとって想像以上に気を使う場面が多く、疲れがたまりやすい環境です。大人から見ると遊んでいるように見えるかもしれませんが、実際には集団生活の中で周囲に合わせながら過ごしています。

そのため、園では気を張っている子も少なくありません。入園直後ではなく、少し慣れてきた頃に疲れが表に出ることもあります。帰宅後に機嫌が悪い、甘えることが増えた、朝起きにくいなどの変化がある場合は、園生活の疲れが影響している可能性があります。

対策

疲れがたまっていると感じたら、無理をさせず、必要に応じて休養を取ることも大切です。疲れがたまりやすい場合は、週末の予定を控えることも検討してみてください。

せっかくの休日だから家族でお出かけしたいと思うかもしれませんが、疲れている様子が見られるときは、予定を入れずゆっくり過ごす日を作ることも大切です。

十分に休んでも「行きたくない」が続く場合は、園生活でほかに原因がないか確認してみましょう。

保育園・幼稚園を休ませるか迷ったときの考え方

登園か休養か、親子の迷い

体調面に問題がなく、仕事や通院など外せない予定があるときは、登園させる判断でもよいでしょう。理解力がついてきた子には、保護者にも予定があることを伝え、納得してもらうことも大切です。

一方で、体調が悪い、いつもと様子が違う、強く登園を嫌がっている場合は、無理に登園させず、家庭で休ませる判断も必要です。登園する場合は、朝の様子を園に伝え、必要であれば早めに迎えに行けることも共有しておくとよいでしょう。

行きしぶりが長く続く場合は園や子育て相談窓口に相談する

子育て相談、ひとりで抱えないで

行きしぶりが長く続く場合や、家庭だけでは対応に迷う場合は、園に相談するほか、自治体の子育て相談窓口や保健センターなどを利用することも検討してみましょう。

「どう対応すればよいのか分からない」「どこまで休ませるべきか迷う」といった保護者側の悩みも、相談してよい内容です。専門家に話すことで、家庭では気づきにくかった子どもの困りごとが見えてくることもあります。

自治体によって支援内容は異なるため、利用できる子育て支援や相談窓口を確認してみましょう。

保育園・幼稚園に行きたがらないときによくある質問

登園しぶりへの対応では、子どもの様子を見ながら判断に迷う場面も少なくありません。ここからは、保育園・幼稚園に行きたがらないときによくある疑問をQ&A形式で紹介します。

Q. 登園時に毎日泣いていても大丈夫?

A. 保護者と別れたあとに気持ちを切り替えて過ごせているなら、心配しすぎる必要はありません。入園直後や進級後は、環境の変化から登園時に泣く子もいます。

気になる場合は、別れたあとの園での様子を先生に聞いてみましょう。私が勤めていた園では、希望する保護者に、子どもから見えない場所で登園後の様子を見てもらうこともありました。園によって対応は異なりますが、実際の様子を確認できるか相談してみるのもひとつです。

Q. 園では楽しそうなのに「行きたくない」と言うのはなぜ?

A. 園では楽しそうに過ごしている子も、保護者と離れたくない気持ちから泣くことはよくあります。登園後は気持ちを切り替え、集団生活を頑張っている子も少なくありません。

離れるときだけ泣く姿を見ると、「ウソ泣きなのかな」と感じる方もいるでしょう。しかし、そのときの「行きたくない」という気持ちは本心です。登園後に頑張って過ごしていることも含めて、子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。

Q. 「行きたくない」と言うときに休ませると癖になる?

A. 休ませること自体で、必ず休み癖がつくわけではありません。ただし、理由がはっきりしないまま休みが続く場合は注意が必要です。

また、ゲームや外出が休む目的になると、園で過ごすよりも家にいる方が楽しく感じ、登園を面倒に思うことがあります。休ませる日は、早寝早起きなど基本的な生活リズムを崩さず、家庭でゆっくり過ごしましょう。

Q. 園では泣いていないと言われたけど、本当?

A. 園の先生から「登園後は泣いていません」と言われているのであれば、本当に泣かずに過ごしている可能性は高いです。

私が保育現場で見てきた中でも、登園時は保護者にしがみついて泣いていても、お母さんやお父さんの姿が見えなくなった瞬間にケロッとして遊び始める子はむしろ珍しくありませんでした。

保護者と離れる瞬間は寂しくても、園に入ると気持ちを切り替えられる子は多くいます。家と園で気持ちを切り替えて過ごせるようになることも、集団生活に慣れていく中で見られる成長のひとつです。

保育園・幼稚園に行きたがらないときは原因に合わせて対応しよう

春の幼稚園、お迎えの笑顔

保育園・幼稚園に行きたがらない理由は、保護者と離れたくない、園生活に疲れている、環境の変化があったなど、子どもによって異なります。まずは行きしぶりの原因を探り、その子の状態に合った対応を考えることが大切です。

休ませるか迷うときは、体調や普段との違いを見ながら判断しましょう。家庭だけで対応が難しい場合は、園や自治体の相談窓口を頼る方法もあります。

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